症状別にくわしく知っておきたい!

寝たきりになる原因のほとんどは転倒と骨折

 

高齢者は足腰の筋力の低下から転倒しやすく、また骨も弱くなっているため骨折してしまうことがよくあります。

 

転倒を予防するには日頃から、散歩などの軽度な運動をして筋力を維持、強化していかなければいけません。

 

(記事参照:高齢になっても自力で歩けることが自信になる!

 

ただでさえ、足腰の筋力低下と骨の弱さで、転倒そして骨折しやすい高齢者ですが、認知症が重なった場合はそのリスクがグンと高くなります。

 

もしも、認知症の人が寝たきりになってしまえば、介護が楽になる部分があるのは事実でしょう。

 

しかし、本人側からすれば残りの人生がベッドの中になってしまうのですから、これほど辛いことはありません。

 

さらに、認知症の進行が飛躍的に悪化してしまうことにつながるのです。

 

認知症を進行させないためにも寝たきり予防!

 

人間は、動くことで健康が維持できる仕組みになっています。

 

筋肉と骨が動くことで、たくさんの酸素や栄養が身体のすみずみまで送られ、また不要な老廃物が回収できます。

 

さらに脳にも十分な血液が運ばれ、活性化を促します

 

しかし、寝たきりになるとこのような運動によって得られる重要な働きがグンと低下してしまうことに。

 

また、やりたいこともできなくなり、さらに他人とのコミュニケーションも激減し、脳への刺激が途絶えてしまいます。

 

このように、すべてが悪循環になると、認知症が一気に悪化したり、また認知症でなかったのに寝たきりになった途端に発症してしまうこともあります。

 

ですから、寝たきりの原因となる転倒と骨折は何としても防がなければいけません。

 

認知症の人が転倒しやすい理由

 

認知症が進行していくと、記憶障害、見当識障害などから危険を察知することが難しくなります。

 

■自分がどこにいるのかわからない

 

■何が危険なのかわからない

 

このような状態になってしまうため、階段から落ちたり、赤信号なのに渡ろうとして車にはねられたりすることもあります。

 

また、夜間も禁物です。

 

昼間はいくぶん意識が鮮明であり、自分の体の不自由さを自覚しているのですが、夜間になるとそれを忘れてしまうことがあります。

 

そのため、トイレに行こうとベッドから降りようとしたとたんに転倒してしまい、骨折してしまうことが。

 

高齢者は骨が弱っているため、転んで腰を打っただけでも大腿骨を骨折してしまいます。

 

このように、骨折というと外出時の印象がありますが、むしろ高齢者、とくに認知症の人の場合は家の中で起こることが多いのです。

 

 

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家の中は危険でいっぱい

 

では、具体的にどのような状態の時に家で転倒してしまうのでしょうか?

 

家の中での転倒するとき

 

■部屋を出たときに廊下ですべって転倒

 

畳などのすべりにくい部屋からツルツルのフローリングの廊下に出たときに転倒してしまう。

 

 

■小さなじゅうたんなどに足を置いた時にすべって転倒

 

小さなじゅうたんやマットレスなどに足を置いたとたんにすべって転倒してしまう。

 

 

■歩く時に動く家具につかまって転倒

 

高齢者は歩行がたよりないので手近なものに捕まろうとするため、椅子など動く家具につかまって転倒してしまう。

 

 

このように、じつは家の中は危険でいっぱいなのです。

 

若い人たちが転ばないのは、すべって身体のバランスが崩れてもその態勢を元にもどす身体能力があるからです。

 

しかし、高齢者はすべってしまうとバランスの崩れに対応するだけの身体能力がないため、しりもちをついたり、手をついたり、横向きに倒れてしまうことに。

 

これらを防ぐためには・・

 

【滑らない対応例】

 

■滑り止めのついた靴下を履く

 

■コード類はまとめておく

 

■広がらないコタツ布団を使う

 

■マットレスやじゅうたんは動かないよう固定しておく

 

■家具はつかまっても動かないように固定しておく

 

■段差には赤いテープを貼って目印をしておく

 

■夜間は常にフットランプをつけておく

 

■床などに衝撃を吸収してくれるクッション性のあるものを敷く

 

このように家の中の危険な部分に転ばないための工夫をしておきましょう。

 

朝の寝起きも要注意

 

朝、目が覚めてすぐにベッドから降りようとしてふらついてしまい転倒することがあります。

 

高齢者は血圧が不安定ですから、いきなり立ち上がるとめまいがおこることがあるからです。

 

ですから、寝起きはすぐにベッドから降りないようにしてもらいましょう。

 

■1〜2分はそのままベッドに座ってもらい、それから静かに立ち上がる

 

もしも、ふらつきがある場合は、そのままさらに数分間、座ってから立ち上がるようにしましょう。

 

全面的に寄りかからせない

 

ベッドから降りて立ち上がるときに気をつけたいポイントが「助けすぎない」ということです。

 

手を貸してあげるだけにして、あくまでも自分の力で立ち上がるように補佐する程度にしましょう。

 

もしも、全面的に寄りかからせてしまうと、本人がバランスを崩して転倒したときに介護人も一緒に転倒してしまうことがあります。

 

こうなってしまえば、本人だけでなく介護人も危険になります。

 

また、本人の自立心を奪わないためにも、「あなた任せ」の支援ではなく、あくまでも「自力でできない部分を応援する」というスタンスをとりましょう。

 

 

 

 

 

手を貸すから、ゆっくり立ち上がってね


 

 

 

 

予防できることは全力で予防する

 

認知症は残念ながら徐々に進行していく病気です。

 

もしも寝たきりになってしまえば、さらに悪化し深刻化していきます。

 

ですが、進行を食い止めることができなくても、進行速度を落とし、悪化させないようにすることは可能なのです。

 

進行を悪化させる原因となる寝たきりにさせないためにも、さまざまな工夫をして予防できることは全力で予防しましょう。